心臓の疾患・高血圧・脂質異常について
心・高血圧・脂質異常の疾患に対する検査
1)心臓超音波検査
2)ホルダー心電図;ペンダント位の小さい器械で、
入浴中も心電図をとれる優れものです。
3)ホルダー血圧計
4)頸動脈エコー
心・高血圧・脂質異常の疾患に対する治療
1)高血圧;高血圧の診断は、診察室での血圧(140/90mmHg以上)
家庭血圧(135/85mmHg以上)で行われます(高血圧治療ガイドライン2019年)
当院では、家庭血圧も重視して、診断しています。
尚、降圧目標は130/80未満です。
2)心不全;心不全とは、心機能障害のために労作時息切れをはじめとする症状が出現した状態を指します。
よって心臓に負担のかかる病気(高血圧・糖尿病・心肥大・心筋症・心臓弁膜症・心房細動・虚血性心疾患など)を
お持ちの方は、症状が無くとも気を付ける必要があります。症状を有する心不全の治療は、心臓超音波検査で行う
左室駆出率(心臓の収縮力のこと)測定の分類(左室駆出率40%未満・40~50%・50%以上)によって異なります。
当院では心臓超音波検査を行っています。
3)脂質異常;脂質異常は、以前は総コレステロール値、HDL-コレステロール(善玉コレステロール;正常 40mg/dl以上)および中性脂肪(正常 140mg/dl以下)を測定していましたが、現在は、総コレステロールの代わりにLDL-コレステロール(悪玉コレステロール)を測定することになっています。
しかし、近年(2016年)、LDL-コレステロール測定値が不安定なため、non-HDL-コレステロール(総コレステロール - HDLコレステロール)が、主体となってきました。
生活習慣病
生活習慣病には、高血圧、糖尿病、高脂血症、各種がんなどに加えて、2001年より、メタボリック症候群(内臓脂肪症候群)が、加わってきました。
メタボリック症候群とは、内臓脂肪蓄積によるインスリン抵抗性を背景として、軽度の高血圧・糖尿病および高脂血症(中性脂肪増加とHDL-コレステロールの低下)などが集積する動脈硬化性疾患(突然死・心筋梗塞・脳卒中)をいいます。当院での、メタボリック症候群に対する対応は、以下のとおりです。
1)メタボリック症候群の拾い上げ---
検診時の肥満、肝機能異常をチェック。
2)メタボリック症候群の正確な診断を行う---
採血、腹部エコー、腹部CT
3)患者さんにメタボリック症候群を認識してもらう
4)治療開始----
1.食事療法(当院の管理栄養士による)
2.運動療法
3.薬物療法の必要な際(特に、高血圧)には、個人にあった薬を処方。
特に、肝機能異常を伴う場合は、非アルコール性脂肪肝炎の合併も考えられ、注意を要します。
5)治ったことの確認---採血、腹部エコー
6)正常状態の維持