肝臓の疾患について

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肝臓の疾患について

肝の疾患に対する検査

1)腹部超音波検査
2)腹部CT検査、腹部MRI検査に関しては、公的病院へ依頼しています。(高岡医療圏病診連携システムを通じて依頼している)
3)血液検査(B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスなど)


肝の疾患に対する治療

1)B型&C型肝炎に対する治療
当クリニックは外来のみで行う診療所です。よって、重篤な症状(黄疸、食事を摂れないなど)を有する肝炎患者を治療することはできません。しかし、一般病院で、B型肝炎やC型肝炎と診断され、どうも治療法が納得いかないと思う方は是非一度受診して下さい。B型肝炎、C型肝炎治療で諦めてはいけません。

B型慢性肝炎に対しては、肝臓学会治療ガイドラインに従い、ベムリディ(TAF)、エンテカビル(商品名;バラクルード)、の経口剤投与を行っています。(論文11

C型肝炎に対しては、肝臓学会治療ガイドラインに従い、ハーボニー、ソバルディー+リバビリン、などを12週間投与、マヴィレットは8週間投与します。当院では、18例のC型肝炎患者に、本治療を行い、全例ウイルスが消失しました。

2)肝硬変に対する治療

 C型肝炎治療の、画期的な治療法の出現により、C型肝硬変は、激減しました。しかし、未だ、B型肝硬変、非B非C型肝硬変(NASH、アルコールなど)は、減ってはいません。肝硬変に対しては、栄養改善と免疫能力増加をねらった肝不全経口栄養剤(アミノレバンENなど)を中心に積極的に外来治療を行っています。
(論文1291013

 

3)自己免疫性肝炎に対する治療

 外来にてステロイドホルモン、ウルソ(胆石、C型肝炎に有効とされる薬ですが、最近自己免疫性肝炎にも有効であることがわかってきました)など経口剤を中心に治療を行います。

 

4)原発性胆汁性肝硬変(PBC)に対する治療

 肝硬変と診断名がついていますが、必ずしも全員が肝硬変ではありません。2016年、原発性胆汁性肝硬変ではなく、原発性胆汁性胆管炎が用いられるようになりました。無症候性PBCは症状が全く無く、検診でチェックされることが多い病気です。ウルソ、ベザトール(高脂血症剤)など経口薬剤を中心に行います。また、院長は、世界で初めて、原発性胆汁性肝硬変の末期例に対して、顆粒球除去療法を行い延命効果を得たと報告しました。
( 論文8

 

5)脂肪肝およびNASH(非アルコール性脂肪肝炎)に対する治療

 以前は、脂肪肝は、肝硬変に進展することはない病気と考えられていました。 1998年以降、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)が注目されだしてから、怖い病気のひとつに考えられるようになりました。 すなわち、NASHは、肝硬変・肝癌に進行しうることがわかってきました。近年、日本では非ウイルス性肝癌が増加しており、なかでも糖尿病患者の肝癌リスクは健常者の2.5倍と報告されているため糖尿病合併のNASH症例からの肝癌発生に要注意。(NAFLD/NASH診療ガイドライン)脂肪肝は、生活習慣病のひとつと考えてよい病気なので、食事療法と運動療法が主体となります。 薬物療法としては、ビタミンE、ARBなど降圧剤(高血圧合併例)、エルカルチン(カルニチン欠乏症例)SGLT2阻害薬(糖尿病合併例)などを投与しています。

 


竹越内科クリニック
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